消費者物価指数上昇 家計に負担、企業は客離れ懸念

4月の消費者物価指数が前年同月比2・1%上昇した。エネルギー価格や食品関連の上昇が顕著となっており、小麦や牛肉といった原材料の値上がり、円安による輸入価格の押し上げで、生鮮食品を除く食料も2・6%上昇し、消費者の暮らしを直撃している。

「餃子の王将」を展開する王将フードサービスはギョーザやチャーハンなど一部メニューを14日から税込みで22~33円値上げした。原材料価格の高騰に加え、物流費や人件費が上昇していることを受けての決断という。ただ、値上げ商品は全メニューの約2割に抑えた。渡辺直人社長は「これまでの料金で利用したいお客さまにある程度の選択肢を残したかった」と話す。

食品や生活用品の値上げが相次ぎ、小売業界でも警戒感が広がる。

「今後も価格は上昇する可能性が高く、長期的には消費行動への影響は避けられないだろう」と、今後、セール時の買いだめなどが起きることを懸念するのは大阪市内のあるスーパーの関係者。総菜の価格は企業努力で抑えているが「現場からはこれ以上価格を抑えるのは無理だという声が出ている」と明かす。

一方で、値上げに慎重な企業もある。回転ずし店大手のくら寿司は、税込み1皿110円からの価格を維持、人工知能(AI)を使い養殖魚の給餌効率を高めるなど、価格を抑える努力を続ける。「常にあらゆる選択肢を検討している」と話す岡本浩之取締役は「消費者の賃金が上がっていない中で、値上げをしてやっていけるのか」と吐露。物価高が暮らしを圧迫する中、値上げによって消費マインドを冷やせば、客離れを引き起こし、業績にも影を落とすリスクがあることを懸念した。(田村慶子、井上浩平)

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