誤給付の8割を1社に送金 山口・阿武町、逮捕の男

送検のため山口南署を出る田口翔容疑者を乗せた車=20日午前8時25分
送検のため山口南署を出る田口翔容疑者を乗せた車=20日午前8時25分

山口県阿武町が誤って振り込んだ給付金4630万円の一部を使用したとして、電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された同町福田下、無職、田口翔容疑者(24)が総額の約8割を特定の決済代行会社に送金したことが代理人弁護士への取材で分かった。県警によると「オンラインカジノに使った」と供述しており、県警は資金の流れを調べる。20日、容疑者を送検した。

代理人によると、町は4月8日に新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金10万円に加え、4630万円を容疑者の口座に振り込んだ。容疑者は同日から19日まで34回にわたり計約4633万円を出金。主な出金先は国内の決済代行会社3社で、このうち27回の計約3592万円が1社に集中していた。

容疑者は4月12日、4630万円が誤って自身の口座に振り込まれたと知りながら、オンライン決済サービスで決済代行業者の口座に400万円を振り替え、不法に利益を得たとして5月18日に逮捕された。

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