自分の技能によってものを作ることを生業とする人を職人と呼ぶそうです。時に愛する家族のため、時にまだ見ぬ誰かの笑顔のため、時に他の誰でもない自分のためだけに無数の時間を注ぎ、こだわりの逸品を作り上げる! それが職人魂!
漢は時として職人スイッチが入ることがあります。しかもそれはいつも突然訪れる。今日はそんなお話。
その日、閉店間際のスーパーでは、ネクタイを少し緩めたサラリーマンと、卵を買い込んだおそらく主婦の方と、太っちょ落語家の3人がサバンナのハイエナよろしく惣菜(そうざい)コーナーをウロウロしておりました。気だるそうな若者が半額シールを貼りにくるのを今か今かと待ちわびているのです。