英、プーチン「恋人」にも制裁 広がる制裁包囲網

アリーナ・カバエワ氏
アリーナ・カバエワ氏

ロシアによるウクライナ軍事侵攻に絡み、英政府は対露制裁の一環としてプーチン大統領の元妻、リュドミラ氏ら親族に加え、恋人とされる元新体操選手、アリーナ・カバエワ氏の資産凍結や英国内への渡航禁止を決めた。英政府による制裁対象はこれまでプーチン氏の娘2人と新興財閥「オリガルヒ」など累計千人以上に上るといい、プーチン政権弱体化を狙う動きが広がりをみせている。

「プーチン氏のぜいたくな暮らしを陰で支えるネットワークを暴き、締め付けを強める。ウクライナが勝利するまで、プーチン氏の侵攻に手を貸す関係者への制裁を続ける」。英BBCによると、英政府は今月13日、家族に加え、事実婚にあるとされるカバエワ氏らの資産凍結などの制裁を決めた理由をこう説明した。

カバエワ氏は、2004年アテネ五輪で金メダルを獲得した元新体操選手で、プーチン氏との間に2人の子供を産んだとされる。

現在、露国営最大手のメディア企業「ナショナル・メディア・グループ」の取締役会長を務めており、英政府はプーチン氏が侵攻から数週間後、グループのウエブサイトからカバエワ氏の名前を削除し、存在を隠そうとしたとみている。

米ワシントン・ポストによると、米政府は4月、カバエワ氏への制裁を検討したが、「プーチン氏の強い反発を招き、米露の緊張関係が高まることが懸念される」として見送った。

ただ、プーチン氏の娘2人については米政府も、資産凍結など制裁を実施。モスクワの内分泌研究所に勤める医師とされる長女のマリヤさんは「露政府が支援する遺伝子研究プログラムのリーダーに就任しており、政府から資金提供を受けている」と指摘。経済フォーラムに映像を通じ参加したとされる次女のカテリーナさんは「国防事業などを支えるハイテク企業の幹部」と判断。日本も英米に歩調を合わせている。(植木裕香子)

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