【北京=三塚聖平】中国国営新華社通信によると、中国外交トップの楊潔篪(よう・けつち)共産党政治局員は18日、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と電話会談を行った。楊氏は「米国が『台湾カード』を頑として使って誤った道を遠くまで進めば、必ず情勢を危険な境地に引き込むことになるだろう」と述べ、台湾への接近を強める米国を強く牽制した。
楊氏は、台湾問題について「中米関係において最も重要、敏感、核心的な問題だ」と主張。その上で、「米国は台湾独立を支持しないと繰り返すが、実際の行動と態度には大きな差がある」と不満を示した。
さらに、米側に対して「中国は、自身の主権と安全保障の利益を守るために揺るぎない行動をとる。われわれは言ったことは必ず実行する」と警告した。
また、日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」などを念頭に、「いかなる分裂、対抗のたくらみも目的を果たすことはない」と反発した。
中国側の発表によると、双方はウクライナや朝鮮半島などの問題についても意見交換を行った。