松野博一官房長官は19日午前の記者会見で、沖縄南方の太平洋に展開している中国海軍の空母「遼寧」について、艦載戦闘機やヘリコプターの発着艦が300回を超えたと明かした。18日に確認された中国空軍爆撃機2機の飛行と合わせ「太平洋など遠方海空域での作戦遂行能力を高めるための活動の可能性がある。周辺海域における動向を引き続き注視する」と述べ、警戒監視に万全を期す考えを示した。
「遼寧」は今月上旬以降、沖縄南方海域で断続的に艦載機の発着艦を繰り返している。18日には、対艦ミサイルとみられるものを搭載した中国空軍のH6爆撃機2機が沖縄本島と宮古島との間を通過したことも確認された。
松野氏はこうした活動を含む中国の軍事動向について「安全保障上の強い懸念」と指摘。18日の日中外相テレビ会談でも懸念を率直に伝えたと説明した。