山口県阿武町が誤って振り込んだ新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金4630万円の一部を使用したとして、電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された同町福田下の無職、田口翔容疑者(24)が「町から誤って振り込まれたと分かっていて、別の口座に移して使った」という趣旨の供述をしていることが19日、山口県警への取材で分かった。
県警によると、振り込まれた金のほぼ全額が別の口座に移されていた。田口容疑者は「オンラインカジノに使った」と容疑を認めており、県警は容疑者のスマートフォンを押収し、裏付け捜査を進めている。
逮捕容疑は4月12日、阿武町から自身の口座に振り込まれた400万円を、オンライン決済サービスで決済代行業者の口座に振り替え、不法に利益を得たとしている。
田口容疑者の代理人弁護士によると、容疑者は逮捕前に「金は海外のインターネットカジノ数社で全部使った。少しずつでも返したい」と話し、謝罪の姿勢を示していた。