製鉄所退避兵士との捕虜交換、露側が難色

17日、マリウポリの製鉄所から退避後、バスに座るウクライナ兵士=ウクライナ東部ドネツク州の親ロシア派支配地域(AP=共同)
17日、マリウポリの製鉄所から退避後、バスに座るウクライナ兵士=ウクライナ東部ドネツク州の親ロシア派支配地域(AP=共同)

ウクライナ国防省のマリャル国防次官は17日、南東部の激戦地マリウポリのアゾフスターリ製鉄所からロシア側支配地域に退避した兵士について、ウクライナが拘束しているロシア兵捕虜との交換を求める考えを明らかにした。一方、ロシアのウォロジン下院議長は、「犯罪者」は裁判を受けなければならないと述べ、引き渡しに難色を示した。負傷者を含むウクライナ側兵士の処遇が新たな焦点となる。製鉄所にはウクライナ内務省系の軍事組織「アゾフ連隊」などが残り、最後の抵抗を続けていた。

ロシアメディアは、「ナチスの犯罪者」とみなされた兵士と、ロシア兵捕虜の交換を禁じる法案が下院で審議されると報道。

アゾフ連隊を巡ってはロシア法務省が17日、テロ組織認定に関する審理を今月下旬に最高裁判所で開くと発表した。捜査当局も兵士らに尋問する方針を明らかにした。

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