中国、ネット企業海外上場「支持」に転換 統制を緩和

中国の劉鶴副首相(AP)
中国の劉鶴副首相(AP)

【北京=三塚聖平】中国共産党機関紙、人民日報は18日、劉鶴副首相が17日の会議で中国のインターネット企業による国内外での上場を「支持する」との方針を表明したと報じた。習近平指導部は、国内IT大手への締め付けを強めていたが、「ゼロコロナ」政策により中国経済の悪化が進む中、圧力を緩和して景気の下支えに活用する姿勢を鮮明にしている。

劉氏は、国政助言機関の人民政治協商会議(政協)が開いたデジタル経済の健全な発展をテーマにした会議で発言した。劉氏は、民間企業について「持続的で健全な発展を支持する必要がある」と強調した。

昨年12月には、中国配車サービス最大手の滴滴出行(ディディ)が、当局の指導を受けて米株式市場の上場廃止手続きに着手。中国経済を牽引(けんいん)するネット大手への逆風が鮮明だった。

習指導部に方針転換を促したのは、足元で進む景気悪化だ。上海で今年3月下旬から続くロックダウン(都市封鎖)など、ゼロコロナ政策に基づく強権的な感染対策が中国経済に打撃を与えている。今年4月下旬には中国共産党が開いた会議で、ネット業界への規制強化の動きに区切りをつける方針が示されていた。

中国国家統計局が今月18日に発表した4月の新築住宅価格指数は、主要70都市のうち約7割に相当する47都市で前月と比べて下落した。下落した都市数は前月から9都市増えた。経済状況の悪化を受けて住宅需要が落ち込んでいるとみられる。

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