ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、フランスのカンヌ国際映画祭の開幕式に予告なしでオンライン参加した。演説で喜劇王チャップリンの映画「独裁者」に言及し、ロシアのプーチン大統領を念頭に「独裁者は敗れると確信している」と訴えた。
ナチス・ドイツのヒトラーを風刺した1940年公開の「独裁者」についてゼレンスキー氏は、チャップリン作品で初の完全トーキー映画だったことに触れながら「現実の独裁者を破滅させはしなかったが、来たる自由の勝利をうたう声だった」と指摘した。
ロシアのウクライナ侵攻を巡り「再び独裁者が現れ、自由のための戦争が起きている」と述べ、「新たなチャップリンが必要だ」と呼びかけた。会場の俳優や監督ら映画関係者は立ち上がって拍手を送った。(共同)