被爆建物「軍被服支廠」全4棟保存へ 国が耐震化方針

被爆建物「旧陸軍被服支廠」の国が保有している棟=広島市
被爆建物「旧陸軍被服支廠」の国が保有している棟=広島市

広島市に残る最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠」4棟のうち、保存方針が正式に決まっていなかった国所有の1棟が、耐震化されることが18日、関係者への取材で分かった。中国財務局が強度調査を進めていた。ほか3棟は所有する県が耐震工事を始める方針で、4棟全てが保存活用される見通しとなった。

国の1棟は耐震補強のため、本年度中に実施設計の入札手続きをする予定。中国財務局は19日に詳細を公表する。

被服支廠は太平洋戦争の終わりまで軍服などを製造、保管していた軍施設。爆心地から約2・7キロにあり、倉庫4棟が住宅街に残る。保存か解体かで議論が続いていた。

被爆建物「軍被服支廠」の強度調査公開 広島市

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