オミクロンBA・2 塩野義の治療薬候補も効果

新型コロナウイルスのオミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
新型コロナウイルスのオミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

国内の流行の主流となっている新型コロナウイルスのオミクロン株派生型「BA・2」について、国内で承認されている治療薬などの有効性を動物実験で確認したと、東京大や国立感染症研究所などの研究チームが発表した。抗体薬、飲むタイプの抗ウイルス薬はともに肺でのウイルス増殖を抑制し、一部は鼻での増殖を抑える効果もみられた。またBA・2の病原性と増殖力は従来株よりも低く、BA・1と同程度だった。成果は英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。

チームは、患者から分離したBA・2をハムスターに感染させ、各治療薬を投与して効果を検証した。その結果、中和抗体薬では、英製薬大手グラクソ・スミスクラインのソトロビマブや、カシリビマブとイムデビマブの2つの抗体を組み合わせて使うスイス製薬大手ロシュが開発した「ロナプリーブ」は、投与しない場合と比べ、いずれも肺でのウイルス量を減少させる効果が確認された。

また、飲むタイプの抗ウイルス薬では、米製薬大手メルクのモルヌピラビルと、米製薬大手ファイザーの「パキロビッド」に使うニルマトレルビルのほか、塩野義製薬が開発し承認申請している治療薬候補について解析。いずれも肺でのウイルス増殖を大幅に抑制した。ニルマトレルビルと塩野義の治療薬候補は鼻での増殖を抑える効果もみられたという。

チームは「変異株のリスク評価など行政機関が今後のコロナ対策計画を策定、実施する上で、重要な情報になる」と指摘している。

国内のオミクロン株の流行は当初、BA・1が主流だったが、現在はより感染力の強いBA・2に置き換わっている。

会員限定記事会員サービス詳細