東京電力福島第1原発事故で住民の避難が続いている帰還困難区域(約337平方キロ)のうち、福島県葛尾村の特定復興再生拠点区域(復興拠点、0・95平方キロ)の避難指示が6月12日に解除されることになった。国、福島県、葛尾村が16日、村内で共同記者会見し発表した。解除されれば、帰還困難区域になった土地で住民が再び暮らせる初のケースとなる。
復興拠点を持つ他の5町村では、双葉町と大熊町が6月以降の避難指示解除を準備し、3町村は来年春を予定する。
原発事故では葛尾村全域に避難指示が出たが、平成28年6月に大部分が解除。帰還困難区域となった北東部の野行地区(16平方キロ)のうち、6%の復興拠点で除染やインフラ整備が先行実施され、昨年11月から住民の準備宿泊も行われている。