中国の4月消費は11%減 上海封鎖が直撃、生産もマイナス

11日、封鎖が続く中国上海市。道路には新たに塀が立てられ通行ができなくなっていた(共同)
11日、封鎖が続く中国上海市。道路には新たに塀が立てられ通行ができなくなっていた(共同)

【北京=三塚聖平】中国国家統計局が16日発表した4月の主要経済指標によると、消費動向を示す小売売上高は前年同月比11・1%減だった。マイナスは2カ月連続で、下落幅は前月(3・5%)から拡大。3月下旬から上海市のロックダウン(都市封鎖)が続くなど、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて全国的に移動制限が強化されたことが直撃した。

小売売上高の内訳では、当局の感染対策の影響を受けやすい飲食店収入は22・7%減と落ち込みが大きかった。自動車が31・6%減となったほか、宝飾品や化粧品も2割台の下落を記録した。薬品は7・9%増で、感染拡大を受けて購入が進んだとみられる。

工業生産は2・9%減だった。前月(5・0%増)から一気に落ち込んだ。生産量では自動車が43・5%減だった。上海など封鎖に踏み切る都市が相次いでいることを受け、サプライチェーン(供給網)が深刻な打撃を受けている。

投資動向を示す固定資産投資は、1~4月の累計で6・8%増で、1~3月(9・3%増)から低下した。不動産開発投資は2・7%減で、1~3月(0・7%増)から下落した。中国政府による不動産業界への規制強化もあり冷え込みが深刻化している。

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