二階氏、新たな立ち位置模索 主流派とも関係再構築

二階派パーティー「志帥会と同士の集い」であいさつする二階俊博元自民党幹事長=16日午後、東京・紀尾井町(矢島康弘撮影)
二階派パーティー「志帥会と同士の集い」であいさつする二階俊博元自民党幹事長=16日午後、東京・紀尾井町(矢島康弘撮影)

自民党の二階俊博元幹事長が党内で新たな立ち位置を模索している。二階氏が率いる二階派(志帥会、42人)は昨秋の総裁選で岸田文雄首相が選出された後、非主流派に転じた。総裁選で行動をともにした菅義偉前首相らとの連携強化により存在感を高めたい考えだが、岸田政権の支持率は高水準で推移し、党内政局は仕掛けづらい状況だ。二階派では退会者も相次ぎ、16日の同派パーティーは結束を再確認する場となった。

「政権の安定とこれからの日本国の発展のために、わがグループ総動員で協力していく」

二階氏は首相を来賓に招いたパーティーでこう述べ、夏の参院選に向け一丸となるよう呼びかけた。

二階氏は平成28年8月、幹事長に就任。安倍晋三、菅両政権を支え、在任期間は歴代最長の5年超に及んだ。ただ昨年9月の総裁選では勝ち馬に乗れず、幹事長を退任した。同派は岸田政権下で党四役など主要ポストを獲得できず、非主流派に転落した。

二階派は無派閥や野党出身議員を積極的に取り込んで勢力を拡大し、党内きっての結束力を有する「武闘集団」と目されてきた。しかし、今年に入り参院議員2人が退会し、党内一部からは求心力を疑問視する声も出た。

ただ、二階氏は「些事構わず」として独自の動きをみせる。菅氏に加え、菅政権をともに中枢で支えた森山裕総務会長代行ら、同じ非主流派と定期的に情報交換するなど関係強化に力を入れてきた。

それだけでなく、最近は党の主流派とも関係を再構築しつつある。4月1日には確執が指摘された首相と会食した。関係者によると、二階氏は党運営などで協力する考えを伝えたという。参院選の結果次第では長期政権も視野に入るため、連携を図ったとの見方がある。

今月12日には、安倍氏を最高顧問に迎えて昨年設立した「自由で開かれたインド太平洋」を推進する議員連盟の再始動を側近に指示した。安倍氏とのパイプを誇示する思惑もあるとみられる。

4月26日にはロシアの侵攻を受けるウクライナの在日大使館を訪れ、駐日大使を激励した。訪米など議員外交にも強い感心を示し、武闘集団の側面だけでなく政策も重視する「文武両道」路線への転換も模索する。

しかし、派内からは若手を中心に「今後はどうなるのか」と不安の声も出ている。二階派ベテランは「二階氏は派閥の方向性を示してもらいたい」と語る。(大島悠亮)

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