5大銀の最終利益3割増、2兆6467億円

メガバンクなどの銀行の看板=6日、東京都江東区(斉藤佳憲撮影)
メガバンクなどの銀行の看板=6日、東京都江東区(斉藤佳憲撮影)

5大銀行グループの令和4年3月期の決算が16日、出そろった。5社合計の連結最終利益は前期より3割多い2兆6467億円と4期ぶりの高水準となった。三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が45・5%増の1兆1308億円と過去最高を更新するなど4社が増益を確保した。ただ、ロシアのウクライナ侵攻や米国の金利上昇(債券価格の下落)などのリスクが顕在化しており、各社は金融環境の急変に身構える。

三菱UFJFGの連結最終利益の1兆円超えは7年ぶり。銀行、信託、証券の連携が進み、手数料収益が過去最高益となったことなどが全体を押し上げた。今期も1兆円を目指す。

足元ではウクライナ情勢が影を落とす。3メガバンクは1~3月期にロシア向けの融資に関して、貸し倒れに備えた引当金として計3119億円を計上した。

三井住友フィナンシャルグループは航空機リース事業に影響が生じた。ロシアから一部機体を回収できず、470億円の減損を計上した。

みずほフィナンシャルグループの木原正裕社長はウクライナ情勢に関して「状況は刻一刻と変わってくる」として、必要が生じれば今期も引き当てを実施する考えを示した。

米国金利の急騰も金融機関の経営のリスクとなる。5社が保有する外債の含み損は3月末時点で合計1兆7683億円まで拡大した。このうち、りそなホールディングスは保有資産の時価が簿価を下回り、価格の回復が見込めない銘柄を中心に売却し、1~3月期に約550億円を損失処理し、連結最終利益が減益となった。今期も追加の損失処理を行う方針だ。南昌宏社長は「今期以降の運用の柔軟性を確保できた」と説明した。

金利急騰や円安進行など、金融環境は激変期にある。三井住友FGの太田純社長は「20~30年続いたトレンドがパラダイムシフトを起こす可能性はある」と指摘し、金融環境の急変が顧客企業にもたらす影響にも注視していく考えを強調した。(米沢文)

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