芝生のペンギン舎 動物にも人にも優しくリニューアル 小諸市動物園

自然への扉

ゾウやキリンなどの大型動物はなかなか飼育できないが、成島さんは、地方の動物園には大事な使命があるという。子供たちが、危機にひんしている地球環境について考える最初の「自然への扉」としての役割だ。

長野県の天然記念物に指定されている「川上犬」=小諸市動物園(原田成樹撮影)
長野県の天然記念物に指定されている「川上犬」=小諸市動物園(原田成樹撮影)

園内には、キツネ、タヌキ、テン、ムササビなど地元の里山にもいる身近な動物のほか、県の天然記念物で川上村原産の「川上犬」もいる。地球を語る前に、まず地元を知ることが重要との考えからだ。

令和7年度までに第2期工事を行い、レッサーパンダやカピバラなどの導入も検討している。ハード面の改善だけでなく、地元に在住する動物の研究者や高校の生物部などを巻き込んだプログラムの開催などソフト面の充実も、市民の応援を獲得するために重要だ。

「共生」がキーワードになる動物園。成島さんは、飼育員の心が安定していないと動物の情緒にも影響するため、働く人にも優しいことも大事だと付け加える。リニューアルでは飼育やイベント開催の作業性も随所に考慮された。

ペンギンやモルモットをかたどった商品も新発売=小諸市動物園(原田成樹撮影)
ペンギンやモルモットをかたどった商品も新発売=小諸市動物園(原田成樹撮影)

また、リニューアルに合わせ、ペンギンをかたどった「空飛ぶPenPenゼリー」、モルモットをデザインした「コモルチョコ」が発売になった。こうした物品開発や、一部の動物園が始めているサポーター制度も経営安定化への自助努力の表れだ。動物園では、動物だけでなく、〝他者〟への思いやりを育みたい。(原田成樹)

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