暗号資産で利益を生むには  「ステーキング」と「イールドファーミング」の特徴とリスク

イールドファーミングはもう少し複雑だが、大きくは変わらない。イールドファーミングの場合は通常、一度に2種類以上のトークンを同じ額だけ流動性プールに追加する。例えば、RaydiumのトークンとUSDCのペアの流動性プールにトークンを追加した場合、年換算利回り(APR)は54%になることもある。

途方もなく高い年利だと思うかもしれないが、奇妙な話はこれにとどまらない。価格変動の非常に激しい新しいトークンには年換算利回りが100%を超えたり、年換算利率(APY:年換算利回りと似ているが複利を考慮している)が10,000~20,000%にもなるイールドファームをもつものもあるのだ。

報酬は24時間365日加算され、たいていは暗号資産のトークンとして支払われてハーベスト(獲得)できる。獲得したコインは流動性プールに再投資し、より早く多くの報酬を獲得できるようイールドファームに追加するか、あるいは現金に両替して引き出せる仕組みだ。

高利回りのカラクリとリスク

出来すぎた話だと思うかもしれないし、その感覚は間違ってはいない。イールドファーミングはステーキングよりもリスクが高いのだ。

非常に高い利回りと手数料を提供するイールドファーミングの場合、基になるトークンの価値が突然大幅に下落すると、大きな損失をもたらすリスクも高くなる。これは「変動損失」と呼ばれている。たとえ多くの手数料を得ていたとしても、トークンの市場価値によってはイールドファームに追加したときより引き出したときの価値が下がってしまうかもしれないということだ。

DeFiのサービスにはレバレッジを効かせて投資できるものもあり、その場合の投資リスクはさらに高い。イールドファーミングでの投資額を2倍、3倍、あるいはそれ以上の倍率にでき、別のトークンとペアになるトークンを借り入れ、高いAPYで担保にしたぶん以上の利益を稼ぐのが目的だ。しかし、投資先を間違えると、投資した暗号資産がすべて清算され、最初に投資した金額の何%かしか戻ってこないこともありうる。

このためイールドファーミングの初心者は、流動性の低いプールへの投資は避けるべきだろう。DeFiの世界ではこれを預け入れ資産(TVL、total value locked)、つまり特定の流動性プール、通貨、または取引所に投資された資金の総額で測定している。

また、どのデジタルネットワークでも同じように、DeFiのサービスはハッキングや未熟なプログラミング、不具合など、個人には制御できない脆弱性を抱えている。安定して十分な利回りを獲得するには、“受動的”な収入にかけたいと思う以上の労力をかけなければならならないかもしれない。

つまり、優れた成果を得るためにトークンの価値変動を追ったり、あるイールドファームから別のイールドファームに資金を移したりするということだ。それは株式市場で取引のタイミングを見計らう場合と、そう変わらないだろう。こうした投資は非常にリスクが高く、スキルよりも運が重要なこともある。

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