首相、思い入れある沖縄 基地問題前進できるか

【沖縄本土復帰50年】平和祈念公園の平和の礎を訪れた岸田文雄首相。左は西銘恒三郎沖縄担当相=14日午後、沖縄県糸満市(納冨康撮影)
【沖縄本土復帰50年】平和祈念公園の平和の礎を訪れた岸田文雄首相。左は西銘恒三郎沖縄担当相=14日午後、沖縄県糸満市(納冨康撮影)

岸田文雄首相は14日、就任後初めて沖縄入りした。首相は沖縄北方担当相として初入閣し、後援会を立ち上げるなど沖縄との関係を維持してきた。菅義偉前首相は安倍晋三政権の官房長官時代から沖縄振興や在沖縄米軍基地の負担軽減に尽力した。後を継いだ首相も基地問題などを前に進めることができるかが焦点になる。

「厳しい現実はあるが、県民の声をできるだけ受け止めながら、最善の努力を進めていく」

首相は14日、那覇市の首里城の視察などの後、記者団の取材に応じ、基地問題に関し、こう語った。

首相と沖縄との縁は深い。首相は平成19年の第1次安倍政権で沖縄北方担当相として初入閣。「現場主義」を掲げ、約1年の在任期間に計7回沖縄入りし、日本最南端に位置する有人島の波照間島(同県竹富町)など離島にも足を伸ばした。

現在、首相が力を入れる「車座集会」に通じる「島のゆんたく(おしゃべり)会議」と呼ばれる座談会などにも取り組み、担当相退任後には、地元の広島と東京に次いで沖縄に自らの後援会を発足させた。周辺は「首相の沖縄への思い入れは相当深い」と話す。

もっとも、国と沖縄の関係は一筋縄ではいかない。首相は安倍氏や菅氏同様、基地負担軽減に向け、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設が「唯一の解決策」との立場だが、玉城デニー知事は10日に首相に手渡した建議書で移設断念を求めた。

一方、岸田政権で初めて編成した令和4年度予算では沖縄振興予算を減額した。

今秋の知事選で自民党は辺野古移設に反対する玉城氏の対抗馬を擁立する方針で、首相は硬軟を織り交ぜながら沖縄との関係を築いていくことになる。(永原慎吾、永井大輔)

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