大量の穀物を積んだロシアの商船が地中海沿岸の港で入港を拒否され、シリア北西部ラタキアの港に停泊していることが判明した。米CNNテレビが13日までに、海運関係者やウクライナ当局者の話として報じた。穀物はロシアが侵攻したウクライナから盗んだものという。
CNNによると、約3万トンの穀物を積んだ商船は4月下旬、ロシアが2014年に強制編入したウクライナ南部クリミア半島のセバストポリで確認された。トルコのボスポラス海峡を抜けてエジプト北部アレクサンドリアに向かったが、ウクライナ側が盗んだ穀物を積んでいるとエジプト側に伝えており、入港を拒まれた。
その後、レバノンの首都ベイルートでも同様に入港を拒否され、シリアのラタキアに向かった。
ラタキアで穀物が別の船に積み替えられ、出所を偽装して輸出される可能性があるという。ウクライナ当局者らによると、入国を拒否された商船は盗まれた穀物の取引に関与している3隻のうちの1隻。(共同)