国後漂着「十分あり得る」 専門家、周辺の海流分析

観光船沈没事故で乗客の家族らへの説明会後、取材に応じる国交省の中山展宏副大臣=13日午後、北海道斜里町
観光船沈没事故で乗客の家族らへの説明会後、取材に応じる国交省の中山展宏副大臣=13日午後、北海道斜里町

北方領土・国後島西側の海岸で見つかった女性の遺体は、北海道・知床半島沖で起きた観光船沈没事故の不明者の可能性がある。国後島は、半島先端の知床岬から東にあり、最短距離は約40キロ。発見は事故発生から2週間近くたった今月6日で、専門家は「乗客が海流に乗り、漂着することは十分あり得る」とみる。

北海道大の三寺史夫教授(海洋物理学)によると、海流は「宗谷暖流」と呼ばれ、観光船が救助要請した半島西側を北上後、知床岬沖で国後島がある東に進む本流と、半島反対側の羅臼町沖へ南下する流れに分岐する。本流の方が流れがやや速く、三寺教授は「本流に乗ると、国後島に着く可能性はある」と指摘する。

水難学会の斎藤秀俊会長によると、救命胴衣を着けるなどして浮いたり体の一部が海上に出たりすると、風の影響でより遠くへ運ばれやすい。7日時点で岬先端から北東に最大約60キロ流された可能性もあるという試算もあり、「6日に不明者が国後島に着いても矛盾はない」と話している。

会員限定記事会員サービス詳細