山形県内のバスを相互に利用できる地域連携の交通系ICカード「cherika(チェリカ)」が14日から運用開始になる。複数の民間バス会社が交通系ICカードを一気に導入するのは全国初で、県内の交通ネットワークの利便性向上が期待できる。
チェリカには、山交バス、庄内交通バスをはじめ、山交ハイヤーが運行するバス「山形空港シャトル」、山形、米沢両市のコミュニティーバスが参加し、県内全域のバスに利用できる。
通常のICカードと同じように現金をチャージして、電子マネーとして自販機やコンビニエンスストアでの買い物のほか、乗車券や定期券として利用でき、運賃に応じてポイントも付く。仙台エリアや首都圏では、乗車券としても利用できる。
チェリカ導入は、新型コロナウイルスが感染拡大し、小銭の出し入れや両替が不要の非接触型カードの必要性が高まり、県が補助金(国も含む)計8億6千万円を事業者に支援した。乗降データを基に、適切な運行データにも活用する。ダイヤの見直しも行い、県全体のバスネットワークの利用促進を図る。
山形市では18日から市内20のコミュニティーセンターで乗車体験できる説明会を行い、チェリカの販売も行う。