病気や災害、自殺で親を亡くした子供の進学を支援する「あしなが育英会」(東京)は13日、47都道府県の街頭で寄付を募る「全国募金リレー」を東京・新宿でスタートさせた。新型コロナウイルス禍や物価の上昇で生活が困窮する中、子どもたちの学ぶ機会を守りたい考えだ。
雨が降る新宿駅前で、学生代表の中京大4年、寺本龍正さん(21)は高校生の時に父親を亡くしたことを明かし「誰もが自分の将来を自由に選択できる権利を持っている。たくさんの愛が大きな夢となる」と支援を訴えた。
育英会によると、昭和45年以降、春と秋に全国約200カ所で実施してきた「あしなが学生募金」を令和元年10月を最後に感染拡大で自粛。昨年12月に再開したが規模は限定的だった。一方、コロナ禍を背景に奨学生が増え、3年度は8000人を超えて過去最多となり、資金確保が必要になったという。