サッカーのウクライナ代表が11日、ロシアによる侵攻開始後初となる対外試合をドイツのメンヘングラッドバッハで行い、同国1部リーグのボルシアMGに2―1で勝った。無料招待されたウクライナ国民を含む2万人超の観衆の声援を受け、ペトラコフ監督は「素晴らしい雰囲気だった」と感極まった。
戦火の拡大で国内リーグは中止に。総動員令で成人男性の出国が原則として認められない中、6月1日のワールドカップ(W杯)カタール大会欧州予選プレーオフのスコットランド戦を目指すチームは特別に国外で活動が許された。
入場券収益は全額がウクライナ支援に寄付される。試合前は選手らが「STOP WAR(戦争をやめろ)」と書かれた横断幕を掲げて反戦を訴えた。「ウクライナ!」と国名が連呼された1―1の終盤に、ピハリョノクが勝ち越し点を挙げると、スタンドでは思わず涙ぐむ観客もいた。(共同)