スバルがEVの新工場を建設 世界的なEVシフトが国内の生産体制にも波及

スバルがEV専用の生産ラインを新設する群馬県大泉町の大泉工場。令和9年以降の稼働を目指す(同社提供)
スバルがEV専用の生産ラインを新設する群馬県大泉町の大泉工場。令和9年以降の稼働を目指す(同社提供)

SUBARU(スバル)は12日、国内で電気自動車(EV)の新工場を建設すると発表した。大泉工場(群馬県大泉町)内にEV専用ラインを新設し、令和9年以降の稼働を目指す。7年頃には矢島工場(群馬県太田市)にガソリン車との混流ラインを設けて、EVの自社生産を始める。世界的にEVシフトが加速しており、その影響が国内の自動車メーカーの生産体制にも波及してきた。(黄金崎元)

「EVに対する市場の変化が、この半年ぐらいで急速に変わってきた」。12日の決算会見で、国内にEVの新工場を建設する理由について、スバルの中村知美社長はこう説明した。

スバルは競合他社よりも電動車の比率が低く、出遅れていたが、世界的な脱炭素化の流れでEVシフトが加速しており、潮目が変わったと判断した。同社が国内に完成車向け生産ラインを新設するのは約50年ぶりで、今後5年で国内の生産体制の再編に約2500億円を投資する。

スバルは12日からトヨタ自動車と共同開発したEVの世界戦略車「ソルテラ」の受注を始めた。ソルテラの生産はトヨタの元町工場(愛知県豊田市)に委託している。7年頃には自社生産も開始する。

同社のEVはソルテラだけだが、ラインアップの拡充も想定し、大泉工場にEV専用ラインを新設する。スバルは7年頃に次世代ハイブリッド車(HV)を投入予定で、太田市の本工場と埼玉県北本市の北本工場の生産体制も再編する。

海外の自動車メーカーはEVシフトを鮮明にしており、米ゼネラル・モーターズや独フォルクスワーゲンはEV専用工場の建設を明らかにしている。トヨタやホンダ、日産自動車も大規模な投資を行い、車種や販売台数を増やす方針を示しており、生産体制の再編の動きが今後、他の国内メーカーにも広がりそうだ。

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