露、南部ヘルソン州併合示唆か キーウ再攻撃に警戒も

ウクライナ南部ヘルソン州で、爆撃を受けた学校前を歩く住民ら(ゲッティ=共同)
ウクライナ南部ヘルソン州で、爆撃を受けた学校前を歩く住民ら(ゲッティ=共同)

ロシアのペスコフ大統領報道官は11日、露軍が占領したとするウクライナ南部ヘルソン州がロシアへの併合を求める方針を示したことについて、「(住民投票を根拠に2014年にロシアが併合した)クリミア半島の場合のように法的根拠が必要だ」と述べた。一定の手続きを経た上で併合する可能性を示唆した形だ。

露軍の指導下にあるヘルソン州当局の幹部は11日、州の請願という形で併合を求める方針を表明。同州では当局が今月中にも「住民投票」を行うとの観測も出ていた。住民の反露感情が強く、断念した可能性があるが、ペスコフ氏は必要な手続きについて「住民投票とは一言も言っていない」とし、別の方法もありうるとの考えを示した。

同州幹部はまた、年内にも住民への露旅券の交付を開始する方針を示した。

ウクライナ軍参謀本部は11日、露軍が南部などの攻略に加え、再び首都キーウ(キエフ)の奪取を計画する可能性があるとの分析を明らかにした。ウクライナメディアが伝えた。

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