経済安保法成立「意義大きい」 笹川平和財団の角南篤理事長

笹川平和財団の角南篤理事長(同財団提供)
笹川平和財団の角南篤理事長(同財団提供)

11日に成立した経済安全保障推進法について、科学技術政策に詳しく、経済安保に関する法整備に向けた政府の有識者会議のメンバーでもある笹川平和財団の角南篤(すなみ・あつし)理事長は「経済安保の分野で一歩踏み出した意義は大きい」と歓迎した。

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「安全保障」という名のついた法律が成立することは、戦後日本の歴史でも珍しい。経済安全保障推進法の成立で、中国の台頭やロシアによるウクライナ侵攻など不確実性が高まる国際情勢の中、日本が経済安保にしっかり取り組む態勢を示すことができた。

デジタルトランスフォーメーション(DX)社会の基盤となるデータを保護することの重要性が増している。先端技術やAI(人工知能)が進歩する中、日本も経済安保の分野で一歩を踏み出した意義は大きい。

法制化は中国の台頭が念頭にある。中国は2049年の建国100周年に向けた「超大国」の実現を目指し、デジタル分野での覇権を狙っている。わが国も国際社会で存在感を示すためには官民連携の強化を通じて先端技術の獲得を加速させなければならない。

半導体など特定重要物資の指定について法律に明記しないことへの批判もある。ただ、国家安全保障に関わる案件について協議の過程を全て公開するというのは現実的ではない。特定の権力による恣意(しい)的な運用を避けるために、知見を持つ専門家など第三者によるチェック体制を機能させることが重要だ。(聞き手 岡田美月)

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