4月の中国新車販売47%減 上海封鎖直撃で混乱

昨年4月に中国で開かれた上海国際モーターショーのトヨタ自動車のブース(三塚聖平撮影)
昨年4月に中国で開かれた上海国際モーターショーのトヨタ自動車のブース(三塚聖平撮影)

【北京=三塚聖平】中国自動車工業協会が11日発表した4月の新車販売台数は、前年同月比47・6%減の118万1000台だった。新型コロナウイルスの感染対策の影響でほぼ半減しており、前年実績を下回るのは2カ月連続。湖北省武漢で感染拡大が深刻化した2020年2月以来の悪化に直面している。

3月から続く感染拡大を受け、中国最大の経済都市・上海などロックダウン(都市封鎖)に踏み切る都市が相次いでいる。それによりサプライチェーン(供給網)が深刻な打撃を受けており、消費も低迷している。習近平政権の「ゼロコロナ」政策による中国経済への打撃が鮮明だ。

内訳では、乗用車は43・4%減の96万5000台、商用車は60・7%減の21万6千台だった。中国政府が普及を後押しする電気自動車(EV)などの「新エネルギー車」は、44・6%増の29万9000台。プラスを維持したものの、前月まで続けてきた2倍以上の伸び率は大きく縮小した。

同協会は、各地での感染拡大により「自動車産業の供給網も歴史上最も厳しい試練を経験した」と指摘。生産停止や物流の混乱が起きて生産能力の急激な低下や、消費マインドの悪化を招いたと分析している。

日系自動車大手の中国市場における4月の新車販売も、日産自動車が前年同月比46・0%減、ホンダが36・3%減、トヨタ自動車が30・7%減と軒並み大幅なマイナス。トヨタは、吉林省長春市にある合弁工場が都市封鎖の影響で3月14日から約1カ月半にわたり稼働停止を余儀なくされた。

部品を供給するサプライヤーや物流網に支障が生じた影響も出ている。ホンダは、現地企業との合弁会社である「東風ホンダ」(武漢)と「広汽ホンダ」(広東省広州)のそれぞれの工場で、4月に生産調整を行ったという。

感染拡大を徹底的に押さえ込むゼロコロナ政策に基づく厳格なロックダウンなどにより、中国の「世界の工場」としての魅力が低下しており、外資企業の中国離れにつながる可能性も出ている。

在中国米国商工会議所が4月29日~5月5日に行った会員企業調査(121社が回答)では、61%の企業が最近の感染拡大を受けた物流の混乱が供給網に影響を与えていると回答。今後の投資について26%が「遅らせる」、26%が「減らす」と答えた。

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