ポトマック通信

マスクアレルギーだった米国 マスク姿で堂々と

先日、ついに花粉症が再発した。日本ではスギ花粉症に悩まされたが、当地にスギが少ないせいか、赴任後の4年余りは症状が出ていなかった。最近は水っぽい鼻水が出て、だるく、市販薬を服用している。

この時期、近辺でカエデ科の木の花粉が飛散する。花粉症は異物を排除する免疫反応の誤作動だ。私の体はカエデ科の「異物侵入」が繰り返されるうち、誤作動し始めたのだろう。

実は、今年になって発症して、まだ良かったなと思うことがある。外出時、花粉防止のため、堂々とマスクを着けて歩けるからだ。

新型コロナウイルス禍前なら、マスク姿で歩けば、道行く人に奇異な目で見られたに違いない。米国で医療従事者でもなければ、マスク着用の「風習」がなかったと言ってよい。思い起こすと、風邪をひいたからといって、マスクを着ける人をみた記憶がない。

トランプ前大統領時代は「そんな妙なもの、着けてられるか」と言わんばかりの〝保守層〟が着用義務に反発し、政争に発展した。私も、話を聞いたトランプ支持者に「マスクを外せ」と怒られたことがある。

その後、感染対策のマスクは浸透。着用義務はほぼ解除されたが、マスク姿は珍しくない。米国民の「マスクアレルギー」が復活しないよう、ひそかに祈っている。(塩原永久)

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