琵琶湖に外来種「チョウザメ」 ペット巨大化し放流か

琵琶湖で捕獲されたチョウザメ(滋賀県立琵琶湖博物館提供)
琵琶湖で捕獲されたチョウザメ(滋賀県立琵琶湖博物館提供)

琵琶湖で体長約1メートルの外来淡水魚「チョウザメ」が定置網にかかって捕獲されていたことが10日、滋賀県立琵琶湖博物館への取材でわかった。チョウザメはもともと琵琶湖には生息しておらず、同博物館はペットとして飼っていた人が放ったとみている。

博物館によると、大津市北部の漁師が6日午前、伝統漁法「魞漁(えりりょう)」の定置網を引き上げた際に捕まえ、博物館に連絡した。

 琵琶湖で捕獲されたチョウザメ=10日、滋賀県草津市の琵琶湖博物館
琵琶湖で捕獲されたチョウザメ=10日、滋賀県草津市の琵琶湖博物館

チョウザメは淡水にすむ古代魚で、海のサメの仲間ではない。寿命は20~100年以上と長生き。国内では昭和初期まで北海道で生息していたが、河川工事や乱獲で絶滅した。琵琶湖博物館の古代魚のコーナーでは、ロシアや北米などに生息するチョウザメの固有種が飼育展示されている。

今回捕獲されたチョウザメは固有種ではなく、オオチョウザメとコチョウザメを人工的に交配した「ベステルチョウザメ」とみられる。高級食材のキャビアを採取するために養殖されるほか、ペット用に販売されている。

琵琶湖でのチョウザメ捕獲は平成12年に3件、28年に1件が確認され今回で5件目。チョウザメはペットショップで両手に収まるサイズで売られているが、約3年で1メートル程度に達するため、水槽で飼えなくなって琵琶湖に捨てられた可能性が高いとみられる。

大津市北部の湖域は水深が深く、湖底付近は一定の低水温が保たれているため生息が可能で、貝やエビなどを食べていたと考えられるという。

博物館の田畑諒一学芸員は、「数が増えると生態系に悪影響を及ぼす恐れがある。飼えなくなっても自然界に放つのは絶対にやめてほしい」と訴える。

当面は博物館敷地内の一時保管の水槽で飼いながらDNA分析を実施し、種類などを特定。その後、外来種を琵琶湖に放たないように啓発するための飼育展示を行う方針という。

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