甲賀市の新規職員が慰霊碑清掃 信楽鉄道事故31年

慰霊碑を清掃するJR西日本の社員ら=10日午前、滋賀県甲賀市
慰霊碑を清掃するJR西日本の社員ら=10日午前、滋賀県甲賀市

甲賀市(旧信楽町)で平成3年に第三セクター信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が正面衝突、乗客ら42人が死亡し、600人以上が負傷した事故から14日で31年となる。当日は事故現場近くに建立された慰霊碑で追悼法要が予定されており、今年甲賀市に新規採用された職員やJR西日本の職員ら約50人が10日、慰霊碑の周りを清掃した。

甲賀市はSKRの設備を保有しており、事故の記憶を継承し、市民の安全を守る責任を職員に理解してもらうため、新採職員研修の一環として毎年実施している。

清掃活動に参加したのは、甲賀市の新採職員32人とJR西日本の社員10人、SKRの職員8人など計約50人。慰霊碑の前で黙禱(もくとう)するなどした後、慰霊碑をブラシで磨き、周囲の雑草を丁寧に取り除いたり、落ち葉を拾ったりした。

清掃後、新採職員は近くの信楽地域市民センターで、SKRの社員らから、事故の原因や背景について説明を受け、安全管理の大切さや非常事態での心構えを学んでいた。

事故は平成3年5月14日午前10時35分、SKRの4両編成の普通列車と、線路に乗り入れたJR西日本の臨時列車(3両編成)が単線上で正面衝突した。慰霊碑はSKRとJR西日本が5年の三回忌法要に合わせて建てた。

慰霊碑の清掃に参加した甲賀市の新採職員で公共交通推進課の井用一馬さん(29)は、「事故から31年たつが風化させてはいけない」と話した。

井用さんは私鉄で8年間勤務し、運転士として4年の経験がある。「実際に運転士としてハンドルを握っていただけに安全の重みも知っている。二度と事故を繰り返してはいけない」と改めて誓っていた。

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