フィリピン大統領選、マルコス氏が圧勝 一族の復権決定的

フィリピン大統領選で支持を訴えるフェルディナンド・マルコス元上院議員=7日、パラニャーケ(AP)
フィリピン大統領選で支持を訴えるフェルディナンド・マルコス元上院議員=7日、パラニャーケ(AP)

【マニラ=森浩】9日投開票のフィリピン大統領選は、1986年まで約20年間の独裁を続けたマルコス元大統領の長男、フェルディナンド・マルコス元上院議員(64)が勝利した。得票数で2位以下に倍以上の差をつける圧勝を収め、強権統治や不正蓄財が国際的な批判を浴びたマルコス一族の復権が決定的となった。

マルコス氏は9日発表のビデオメッセージで「支えてくれた全ての人にお礼を言いたい。将来のためにすべきことがたくさんある」と述べ、事実上勝利を宣言した。

地元メディアによると、10日発表の暫定集計(開票率約97%)では、マルコス氏が約3082万票を獲得し、約1470万票を得た2位のレニー・ロブレド副大統領(57)を突き放した。9日に同時実施された副大統領選では、マルコス氏と選挙戦で連携したドゥテルテ現大統領の長女、サラ・ドゥテルテ氏(43)が当選を決めた。

マルコス氏は交流サイト(SNS)での情報発信を通じて支持を集め、出身地の北部ルソン島や、サラ氏の地盤である南部ミンダナオ島など幅広い地域に浸透した。ロブレド氏は副大統領としての実務経験をアピールしたが及ばなかった。

マルコス氏は候補者討論会を欠席するなど政策面で不透明な部分が多いが、基本的にドゥテルテ氏の路線を踏襲するもようだ。南シナ海の領有権をめぐって対立する中国には融和姿勢を取る考えを示している。

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