「花道」歩き役者気分 南座で体験ツアー

「迫り」を体験する参加者たち=京都市東山区
「迫り」を体験する参加者たち=京都市東山区

国登録有形文化財の南座(京都市東山区)で役者気分を味わえる「春の舞台体験ツアー」が行われ、参加者らは普段は立ち入れない舞台に立って役者気分を味わった。ツアーは6月も開催される予定で、南座の担当者は「気軽に南座に遊びに来て」と呼び掛けている。

ツアーで参加者らは「花道」を通り舞台へ進み、場面転換の際に舞台が回転する「廻(まわ)り舞台」や「迫(せ)り」と呼ばれ、上下に動く舞台装置を体験した。

最後に暗闇の中、拍子木の合図とともに照明によって突然舞台が現れたように感じさせる演出「ちょんぱ」が行われると、参加者からは「おお」と感嘆の声が上がった。

神戸市から夫婦で訪れた服部美恵子さん(56)は「歌舞伎というと敷居が高い印象があったが、踏み入れる一歩になった。今度はぜひ観劇したい」と満足そうに話した。母親と参加した西京区の小学生、中島真央さん(10)は「舞台の桜の木がふわふわしていて本物みたい」と語り、大道具の精巧な造りに感動した様子だった。

次回は6月3~19日(月・水曜除く)に1日5回開催予定(所要時間30分)。各回定員制で、料金は1500円。前売り券の購入はチケットホン松竹(0570・000・489)か、チケットWeb松竹。

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