信楽鉄道事故31年 甲賀市新職員ら慰霊碑清掃 

慰霊碑前で黙とうする滋賀県甲賀市の新職員ら=10日午前
慰霊碑前で黙とうする滋賀県甲賀市の新職員ら=10日午前

滋賀県甲賀市(旧信楽町)で平成3年に第三セクター、信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が正面衝突し、乗客ら42人が死亡し600人以上が負傷した事故から14日で31年となるのを前に、市に新規採用された職員らが10日、現場近くにある慰霊碑の周りを清掃した。

市はSKRの設備を保有しており、事故の記憶を継承し市民の安全を守る責任を新規職員に理解してもらうため、研修の一環として実施している。甲賀市の副市長でもあるSKRの正木仙治郎社長(70)は開始時のあいさつで、鉄道業界は利用者が減り厳しい経営状況にあるとしながら「ベースにあるのは安全管理だ」と強調。市とJR西、SKRの職員計57人が慰霊碑の前で黙祷(もくとう)するなどした後、ブラシで磨き、草を丁寧に取り除いたり、落ち葉を拾ったりした。

市の新規職員、増田一貴さん(24)は「痛ましい事故だと実感した。職員としていろんな世代に伝えたい」と話した。

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