中国、上海封鎖で4月の輸入大幅鈍化 対露輸入は急増

封鎖されたマンション敷地内でPCR検査を受ける住民ら=3日、中国上海市(共同)
封鎖されたマンション敷地内でPCR検査を受ける住民ら=3日、中国上海市(共同)

【北京=三塚聖平】中国税関総署が9日発表した4月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同月比3.9%増の2736億ドル(約36兆円)だった。伸び率は前月(14.7%増)から大幅に鈍化し、2020年6月以来1年10カ月ぶりの低い伸びとなった。

3月下旬から上海市のロックダウン(都市封鎖)が続くなど、新型コロナウイルスの感染対策が強化されて物流が滞ったことが響いた。ウクライナへの軍事侵攻で米欧日などが経済制裁を科しているロシアからの輸入は6割近く増えており、エネルギーなどの輸入が続いている形だ。

中国インターネットメディアの澎湃(ほうはい)新聞は「各地での感染拡大が物流やサプライチェーン(供給網)の停滞を引き起こし、貿易企業の稼働や納品に影響を与えている」というエコノミストの見方を伝えた。東南アジアなど海外でサプライチェーンの回復が進んでいることも、中国の輸出にとって不利に働いている。

4月の輸入は前年同月比横ばいの2225億ドルだった。3月は0.1%減とマイナスに転じており、都市封鎖の混乱を受けて内需が弱含んでいるもようだ。

4月はロシアからの輸入が約57%増だった。中国政府は、ロシアと「石油、天然ガスを含む分野で正常な貿易協力を進める」と表明しており、価格高騰が続く原油などエネルギーの輸入が押し上げたとみられる。ただ、対露輸出は約26%減で、西側諸国の経済制裁の影響が出た可能性がある。

一方、日産自動車は9日、中国市場の4月の新車販売台数が前年同月比46.0%減だったと発表した。日系大手ではホンダが36.3%減、トヨタ自動車が30.7%減と軒並み苦戦。都市封鎖を受けた生産、供給網の混乱の影響が消費にも及んでおり、「ゼロコロナ」政策が中国経済に与えている打撃が鮮明だ。

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