政府の水際対策が緩和され海外旅行が事実上の解禁になったことで、今年はゴールデンウイーク(GW)を海外で過ごす旅行者の姿が久しぶりに見られた。旅行各社はおよそ2年ぶりとなる海外へのパッケージツアーを再開し、その皮切りになったのが海外旅行の代名詞的存在であるハワイ。観光業界は夏に海外旅行の本格復活を見据えるものの、依然として諸外国より厳しい入国規制が足かせとなっている。国内では新型コロナウイルス第7波への警戒もあり、業界は連休明けの感染状況が夏の明暗を分けると注視している。
「この日を心待ちにしていました」
連休初日を迎えた4月29日夜、羽田空港国際線でホノルル(ハワイ)便の搭乗を待つ大阪府枚方市から来たという60代の夫婦は取材にこう応じた。7泊8日の旅は娘夫婦からのプレゼント。高齢の両親と4人一緒に行ける日をずっと待っていた。会社員の妻(63)は「海外旅行はまだ怖いが、ハワイなら安全で、いざというときも日本語が通じるので安心感がある」と話す。