韓国新大統領就任 退任の文氏「日本を克服」

9日、韓国大統領府で退任演説をする文在寅大統領=ソウル(聯合=共同)
9日、韓国大統領府で退任演説をする文在寅大統領=ソウル(聯合=共同)

【ソウル=時吉達也】3月の大統領選で勝利した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)新大統領が10日、正式に就任した。5年ぶりの保守系政権発足で、「過去最悪」と評される対日関係の改善や、北朝鮮による核ミサイル開発に対応した政策見直しなどが喫緊の外交課題となる。一方、9日に任期満了を迎えた文在寅(ムン・ジェイン)大統領は同日の退任演説で、南北首脳会談など任期中の業績を誇示した。

尹氏は10日午前0時、大統領執務庁舎地下の危機管理センターで、軍合同参謀本部から北朝鮮の動向などについて電話報告を受け、大統領としての任務を開始。同日午前に国立墓地を参拝後、国会議事堂での就任式に臨む。

韓国ギャラップが6日に発表した世論調査結果によると、尹氏の支持率は41%で、新政権発足時としては異例の低さとなっている。国会で多数を占める革新系政党「共に民主党」の反発を受け、大統領選当時の公約は大幅な後退を余儀なくされる見通し。今後も苦しい政権運営が予想され、外交政策にも影響が及ぶ恐れがある。

一方、文氏は任期満了に先立つ9日の退任演説で、日本による韓国向け輸出管理手続きの厳格化に言及。「日本の不当な輸出規制による危機を、全国民の力を合わせ克服した」などと主張した。

文政権の実績をアピールする大統領府の開設サイトでは6日、最も評価する経済政策を尋ねた国民投票で「日本からの自立強化」が首位だったとの結果を発表していた。

9日午後6時過ぎに大統領府を後にした文氏は、集まった支持者らと握手を交わした。「成功した大統領でしたか」との文氏の呼びかけに観衆が大歓声で応じると、笑みを浮かべた。

会員限定記事会員サービス詳細