SNS誹謗中傷にサイト「トマリギ」 女性クリエーターが目指す「被害者のよりどころ」

トマリギについて説明する関口舞さん=群馬県庁(柳原一哉撮影)
トマリギについて説明する関口舞さん=群馬県庁(柳原一哉撮影)

社会問題化しているインターネット上の誹謗(ひぼう)中傷について裁判例や体験などを共有するサイト「TOMARIGI(トマリギ)」を、群馬県出身のウェブサービスクリエーター、関口舞さんらが立ち上げた。公開から約3カ月、徐々にユーザーに浸透しはじめ、被害に悩む人たちへの支援の広がりに期待がかかる。

面白法人カヤックと制作

トマリギは、関口さんとIT企業「面白法人カヤック」(神奈川県鎌倉市)が共同制作。社会貢献活動として日本たばこ産業(JT)が協賛し、運営や資金面で支援している。

関口さんはこれまで写真共有アプリ、インスタグラムを使ったサービスを手掛けてきた。サイト立ち上げの動機は、関口さん自身への交流サイト(SNS)上での誹謗中傷だった。メディア露出をきっかけに容姿に対する悪口を繰り返し投稿された。関口さんは悩みながら、弁護士への相談など対応策を模索せざるを得なかった。

そのころ、SNSで誹謗中傷の被害に遭った女子プロレスラーの木村花さん=当時(22)=が亡くなった。同じように苦しみ、悩む人たちの助けになればと、サイトの構築を企画した。

トマリギのトップ画面(カヤック提供)
トマリギのトップ画面(カヤック提供)

裁判例、対処法、体験談

サイトは、法的な解決を図る過去の裁判例や対処法などの情報をまとめ、被害者が傷ついた気持ちを休められるよりどころを目指した。

トマリギで紹介している裁判の一例(カヤック提供)
トマリギで紹介している裁判の一例(カヤック提供)

目玉の「裁判例紹介」では「個人へのデマ」「暴言」など被害の内容別に46件の事例を収録。平易な表現で訴えの内容や結果などを事例ごとにコンパクトにまとめ、閲覧者が自分の被害に近い事例を探しやすいようにした。

「対処法」では、トラブルに遭った際の具体的な方策を提示した。「ミュート」などの機能を使い投稿が目に入らないようにして無視するといった方法を筆頭に、法的対応に備え記録を残す▽相談窓口や弁護士への相談▽サイトやSNS管理者へ削除依頼▽発信者情報開示の請求▽損害賠償請求▽警察への相談-など。

「みんなの体験談広場」は、SNSでのつらい体験を自ら書き込むことで気持ちを整理したり、他人と共感しあえる場所。第三者はコメントできないようにし、共感ボタンを押して寄り添う気持ちを届けられるよう工夫した。

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