FIGHT10 いきもの巡り

「三頭三様」のレッサーパンダ 桐生が岡動物園

好奇心旺盛な雌の3歳タオタオ。ハート形の右耳がチャームポイント(桐生が岡動物園提供)
好奇心旺盛な雌の3歳タオタオ。ハート形の右耳がチャームポイント(桐生が岡動物園提供)

当園の新しい仲間、3頭のレッサーパンダがお披露目されたのは3月25日。コロナの感染拡大で休園していたこともあり、新装されたレッサーパンダ舎の前には、ぬいぐるみを抱えて待つ子供たちの姿もありました。本物に歓声をあげてから1カ月余、今では3頭それぞれにファンもできて、すっかり人気者です。

平成29年4月、アジアゾウの「イズミ」が推定61歳という高齢で死に、「新しく見たい動物」の来園者アンケートを実施したところ、約半数がレッサーパンダでした。そこで桐生市の市制施行100周年、水道創設90周年という節目の年だった昨年、記念事業の一つとして新しいレッサーパンダ舎を建設し、各地の動物園から3頭を呼び寄せることにしたのです。

雄のライム(7歳)は千葉市動物公園から、雌のタオタオ(3歳)は北海道旭川市の旭山動物園から、同じく雌のフラン(1歳)は東京都の多摩動物公園から、2月下旬から3月上旬にやってきました。3頭とも最初は緊張している様子でしたが、徐々に慣れ性格や特徴も分かってきました。

ちょっと人見知りな雄の7歳ライム。最近は展示場にも出てきます(桐生が岡動物園提供)
ちょっと人見知りな雄の7歳ライム。最近は展示場にも出てきます(桐生が岡動物園提供)

四角い顔立ちのライムは慎重な性格で少々、人見知り。最初はなかなか展示場にも出ませんでしたが、今では吊り橋を渡って、お気に入りの台の上にいることが多いです。

一方、ハート型の右耳と短いしっぽがチャームポイントのタオタオは好奇心旺盛で物怖じしません。エサのリンゴが欲しいと飼育員の足に登ろうとするくらい活発です。

高いところが大好きな雌の1歳フラン。顔立ちはおっとり(桐生が岡動物園提供)
高いところが大好きな雌の1歳フラン。顔立ちはおっとり(桐生が岡動物園提供)

おっとりした顔立ちのフランは慎重な面もありますが、高いところが大好きで、扉の上でもスイスイ登っていきます。そのため視界から離れた場所にいることが多いです。

レッサーパンダは、生息域によってネパールとシセン(中国南部)の2つの亜種があり、世界の生息数は双方合わせても1万頭ほど。絶滅の恐れのある希少種です。そんな動物たちを動物園同士で協力しながら繁殖させていく取り組みが、重要になっています。

レッサーパンダ舎(桐生が岡動物園提供)
レッサーパンダ舎(桐生が岡動物園提供)

当園でも、3頭(すべてシセン)の飼育展示を行いながら繁殖させていく計画で、ライムとタオタオのペアリングを行う予定です。2頭は展示場が隣り同士で顔を合せると互いに鳴きあう姿も見られるようになり、相性は良いようです。感染対策を心がけながら、そんな愛らしい姿を見にお越しください。(桐生が岡動物園主任技術員 澤田和慶)

桐生が岡動物園
桐生が岡動物園

未来へはばたけ 山田製作所桐生が岡動物園】 キリンやライオン、カンガルー、ペンギン、フラミンゴなど約100種類の動物を飼育展示▽入園無料▽開園時間(午前9時~午後4時半)と休園日は感染状況などで変化するため事前にホームページで確認を(休園日は5月なし、6月は7、8、14、15、21、28日の予定)▽群馬県桐生市宮本町3の8の13▽JR桐生駅から徒歩20分、上毛電鉄西桐生駅から同15分▽0277・22・4442

FIGHT10(ファイト・テン)】 少子化や人口減による入場者数確保に悩む地方の動物園や水族館の課題解決に向け、北関東3県と福島県の10施設が連携した取り組み。動物との触れ合いを通し命の大切さを学んでもらうとともに、地域活性化を目指しスタンプラリーの他、持ち回りで移動動物園などのイベントを行っている。命名は福島(F)、茨城(I)、群馬(G)、栃木(T)4県の頭文字に「心の絆」を表すハート(HEART)のHをあてた。

10施設は以下の通り。

【福島県(F)】アクアマリンいなわしろ水族館、アクアマリンふくしま

【茨城県(I)】アクアワールド茨城県大洗水族館、日立市かみね動物園

【群馬県(G)】桐生が岡動物園、群馬サファリパーク

【栃木県(T)】宇都宮動物園、那須どうぶつ王国、栃木県なかがわ水遊園、那須サファリパーク

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