7日に行われたサッカーの明治安田生命J1リーグで、2位川崎は清水を2―0で下し勝ち点23とした。
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チームを勢いづける先制点だった。川崎の脇坂は前半14分、家長とのパス交換から右足で豪快に突き刺した。初優勝を狙ったアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)敗退から約1週間。再スタートの一戦で勝利に導く今季初ゴールを挙げ「悔しい思いをぶつけられた」とうなずいた。
同32分には、右サイドからの浮き球でマルシーニョの追加点も演出した。26歳は全得点に絡む活躍で「悪い状況でもチームを勝たせる、助ける選手になるのが理想」との思いをピッチに描いてみせた。
2020年シーズン限りで引退したチームのレジェンド、中村憲剛氏の背番号「14」を今季から受け継いだ。リーグ序盤は「自分の中で、勝手にいろんなものを膨らませているような感じだった」と、鬼木監督はいう。徐々に、周囲の厳しい視線に惑うことなく、持ち味を発揮しつつある。
ACL制覇の夢は早々についえた。今後は、リーグ3連覇を含む国内3冠を目指すことになる。「気持ちは切り替わっている。きょうの勝ちを弾みに、また進んでいきたい」と脇坂。自分なりの背番号「14」を作り上げながら、勝利をもたらしていく。(川峯千尋)