深層リポート

茨城発 レンコン消費も日本一目指せ 土浦市が担当を置き本腰

看板やのぼり旗が設置された土浦市農林水産課の窓口。カウンター手前でレンコンの模型を持つのは安藤真理子市長、左手前はレンコンをモチーフにした市のイメージキャラクター「つちまる」=4月1日、茨城県土浦市役所(谷島英里子撮影)
看板やのぼり旗が設置された土浦市農林水産課の窓口。カウンター手前でレンコンの模型を持つのは安藤真理子市長、左手前はレンコンをモチーフにした市のイメージキャラクター「つちまる」=4月1日、茨城県土浦市役所(谷島英里子撮影)

正月のおせち料理に欠かせないレンコン。その生産量が国内で最も多いのが茨城県土浦市だ。同市は4月、産業経済部農林水産課に「日本一のれんこん担当」を配置した。あえて「日本一」と冠したのは、レンコン生産日本一を強くPRし、「土浦のソウルフード」として消費日本一への決意を込めたからだ。

ソウルフード

農林水産省の作物統計調査によると、令和2年産のレンコン作付面積は茨城県が1690ヘクタール、収穫量は2万8600トンと全国で最も多く、2位、3位の佐賀県(作付面積413ヘクタール、収穫量5120トン)、徳島県(作付面積526ヘクタール、収穫量4840トン)の3倍以上。令和2年農林業センサスによると、茨城県内では、土浦市が作付面積471ヘクタール、農家数228戸でトップを誇る。

しかし、れんこん担当で同課の岡田将之振興係長は「生産量が日本一だからと安心してはいけない」と危機意識を持つ。実は消費量については、これまで地元で調査してこなかったのだ。安藤真理子市長は「生産量日本一に甘えていた」と語る。

近年、米の価格が安くなり、レンコンは収益性が高いため転作作物として栽培に取り組む人が県内外で増えているという。レンコンは栄養価が高く、シャキシャキとした食感から、炒め物、煮物など万能野菜として、各地で重宝される。

市に担当を置くことで、若い世代のアイデアを取り入れ、加工品の開発をしたり、イベントを開いたりして、レンコンを食べるきっかけを作り、土浦のソウルフードとして確立させ、「消費日本一」も目指す考えだ。

職員一丸となって

4月1日、「日本一のれんこん担当」が置かれた農林水産課窓口には、横長の大きな看板とのぼり旗が設置され、庁舎内には懸垂幕がかけられた。カウンターにはレンコンの模型や無料配布のレシピ冊子がずらり。市によると、市町村で特定の野菜をPRする担当を設けるのは珍しいという。

れんこん担当は課長と振興係の6人。他の業務と兼務しながらPRに励む。まだレンコンについて熟知する担当はいないが、これから知識を詰め込んでレベルアップを図る。「職員一丸となってPRしたい」と、レンコンの穴から花火が打ち上がるデザインのウエアを制作し、業務中にできるだけ着用し、一体感を演出することにした。

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