〈独自〉首相、アジア安保会議出席へ調整 対中露念頭

帰国し、政府専用機を降りる岸田文雄首相=6日午後、東京・羽田空港(飯田英男撮影)
帰国し、政府専用機を降りる岸田文雄首相=6日午後、東京・羽田空港(飯田英男撮影)

岸田文雄首相は6月10~12日にシンガポールで開かれるアジア安全保障会議(シャングリラ対話)に出席する方向で調整に入った。6日、複数の政府関係者が明らかにした。ロシアによるウクライナ侵攻に国際社会が結束して対応するよう呼びかけるほか、東・南シナ海や南太平洋への海洋進出を続ける中国を念頭に法の支配など「自由で開かれたインド太平洋」の実現への協力を求める。

会議は英国際戦略研究所(IISS)が主催しており、アジアや太平洋地域の国防相らが域内などの安全保障上の課題や防衛協力を話し合う。

日本もこれまで防衛相が出席するケースが多かったが、首相としてはロシアのウクライナ侵攻で国際秩序が揺らぐ中、アジアでの力による一方的な現状変更の試みを許さないとのメッセージを自ら発信したい考えとみられる。

また、中国が南太平洋のソロモン諸島と安全保障協定を結ぶなど域内での影響力を拡大しており、中国の動きを牽制(けんせい)する狙いもある。

首相の出席が実現すれば、平成26年の安倍晋三元首相以来8年ぶりとなる。菅義偉前首相も昨年、出席を検討したが、新型コロナウイルスの感染拡大のため、会議の開催自体が取りやめとなった。

首相はウクライナ情勢や新型コロナの感染状況、国会日程などを見極めたうえで最終判断する。シンガポールのリー・シェンロン首相との会談なども調整する見通しだ。

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