ベテラン左腕が節目を迎えた。西武の内海が7日の日本ハム戦で、今季初登板で5回3安打1失点と好投。五回はソロを浴びたものの、最後は谷内を三ゴロに仕留めて史上92人目の2千投球回に到達した。「何が何でも達成したかった。腐らず、あきらめずに頑張ってきてよかった」。球場のファンの前で記念パネルを掲げ、胸を張った。
かつての巨人のエースも4月で40歳になった。西武に移籍した2019年から3年間は故障もあり、計2勝にとどまった。生き残りをかけて、今季は新たにカットボールを習得。「球速の幅が広がった」と2軍戦で結果を残し、先発をつかみ取った。
「駄目なら『次はもうない』という崖っぷちの状態。試合前はものすごく緊張していた」。140キロに満たない直球と多彩な変化球を駆使。「どの球種も良く、バランス良く投げることができた」と老練な投球で打者を打ち取った。
救援が打たれて逆転されたため、今季初勝利はお預け。「(1軍の)マウンドは『最高だな』と改めて思った。今日以上の投球ができるように頑張りたい」。次へとつながる投球だった。(神田さやか)