きょうは「ふりかけの日」 小麦の高値続く中、米食回帰なるか

「ふりかけの日」にちなみ、熊本県合志市に国際ふりかけ協議会から、ふりかけ5600食が贈られた=6日午後、熊本県合志市(同協議会提供)
「ふりかけの日」にちなみ、熊本県合志市に国際ふりかけ協議会から、ふりかけ5600食が贈られた=6日午後、熊本県合志市(同協議会提供)

5月6日は、実は「ふりかけの日」に制定されている。ふりかけの歴史は意外に新しく、大正時代に熊本で、人々のカルシウムを補う「健康食」として誕生した。ご飯のお供として長く親しまれるふりかけは、近年ではアジアの発展途上国の子供たちに贈られるなど、国際的な広がりも見せる。近年はコメ離れが進む中で、関係者はふりかけを通じた米食回帰に期待を寄せている。

「今日はふりかけの日。子供たちにおいしくお米を食べてもらって、体づくりに役立てて」

6日午後2時、一般社団法人・国際ふりかけ協議会(熊本市)のメンバーが熊本県合志市役所を訪れ、ふりかけ5600食を学校給食向けに寄贈した。協議会は同日午前にも、市内の健康センターでふりかけを配り、「ふりかけの日」をPRした。

ふりかけが登場したのはおよそ110年前。大正初期、熊本の薬剤師・吉丸末吉氏(明治20年~昭和48年)が、食糧難で人々に不足しているカルシウムを補おうと、小魚を骨ごと粉末にして味付けしてごはんにかけて食べる方法を考案した。これを食品会社のフタバ(熊本市)が「御飯の友」の名称で商品化し、全国に広がっていった。

なぜ5月6日なのか

ただ、熊本は「ふりかけ発祥の地」としての知名度は今ひとつ。そこで町おこしとして平成25年、地元企業を中心に任意団体として国際ふりかけ協議会が設立された。協議会では26年、おいしいふりかけ日本一を、来場者の投票で争うイベント「全国ふりかけグランプリ」を初開催。27年以降は隔年で開催され、毎回1万5千~2万人規模を集客するようになった。

さらに協議会では26年以降、ラオスやタイなどアジア各国の小中学校に、ふりかけを贈る支援を行っている。現地は米食だが学校給食がなく、子供たちは弁当持参。ふりかけでミネラル不足を補ってもらい、併せて「熊本」の国際的な知名度を高めるねらいだ。

代表理事の松江慎太郎さんは「毎回1袋4グラムのふりかけを20キログラム持参し、10カ所以上に配った。ふりかけを通じた交流を進めていきたい」と話す。協議会ではカンボジアにも支部を設立。現地の淡水魚「ティラピア」を使ったふりかけの新商品を開発した。

こうした盛り上がりの中で協議会は27年、日本記念日協会(長野県)に申請。生みの親・吉丸氏の誕生日の5月6日が「ふりかけの日」に制定された。

大型イベントや海外での支援活動は、新型コロナウイルス禍でしばらく中止されていたが、協議会は今年8月、台湾を初訪問し、ふりかけを寄贈する。11月には熊本市で3年ぶりに、全国ふりかけグランプリを開催する予定だ。

近年、国内では米食離れが進むが、直近ではウクライナ情勢から、輸入に頼る小麦の価格が上昇。パンや麺類が値上がりするなかでコメは安定しており、総務省の小売物価統計調査によると、今年4月の東京都区部でのコシヒカリの小売価格は、5キロ当たり2292円。前年同月(同2358円)より2・7%下落している。

松江さんは「国産のおいしいお米の味を見直し、ふりかけとともに食べ、体づくりを進めてほしい」と呼びかけている。(織田淳嗣)


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