2月以降、複数件のランサムウエア攻撃が日本でも報じられた。ロシアのウクライナ軍事侵攻後、「参戦」を表明したロシア系ランサムウエア攻撃集団がいるのは事実だが、日本への攻撃がウクライナ情勢と関連しているかどうかは現時点では不明である。
「二重の脅迫」型が主流に
ランサムウエアが厄介なのは、感染すると業務に不可欠なデータが暗号化され、業務やサービスの提供が中断してしまうことだ。サプライチェーン(供給網)に連なる他の企業や工場の稼働にも影響が及びかねない。「ランサム」は英語で身代金を意味し、いわば業務継続を「人質」に取るサイバー攻撃だ。
独立行政法人情報処理推進機構は、組織への「情報セキュリティ10大脅威」の第1位を昨年に引き続きランサムウエア被害としており、脅威動向に注意が必要だ。