【ロンドン=板東和正】香港の民主活動家や英メディアが、英国に移住した香港人を支援する英国内の2つの団体について中国共産党との関係を懸念している。中国共産党が2団体を通して英国に逃れた香港人を監視しようとしているとの見方も出始めた。2団体は英政府から助成金を得て活動しており、英人権団体などが政府に徹底した調査を要求している。
英紙タイムズによると、問題の2団体は、英中部バーミンガムを拠点に活動する「中国コミュニティーセンター・バーミンガム(CCC-B)」と南部サウサンプトンで活動する「サウサンプトン中国人協会(CAS)」。
2団体の公式ホームページなどの情報では、CCC-Bは中国人のボランティア団体によって1977年に設立された。英国に移住した中国人を支援してきたが、近年は香港人の移住者に生活情報などを提供する活動にも従事。今年、移住した香港人の英国での生活を支援する活動の助成金として、英政府から3万4719ポンド(約565万円)を受け取った。