資産凍結、約140人追加 新たな対露制裁発表

5日、英ロンドンで記者会見する岸田首相(代表撮影・共同)
5日、英ロンドンで記者会見する岸田首相(代表撮影・共同)

【ロンドン=杉本康士】英国を訪問した岸田文雄首相は4日午後(日本時間同日夜)、ロンドン市内のホテルで記者会見し、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、資産凍結の対象として約140人を追加することなどを柱とした新たな経済制裁を発表した。その上で「ウクライナ危機を乗り越え、平和秩序、自由と民主主義を守り抜く」と強調した。

首相が発表した新たな対露制裁は、資産凍結の対象追加に加え、輸出禁止の対象にロシアの軍事団体約70団体を追加▽量子コンピューターなど先端的物品の対露禁輸▽ロシアの銀行資産凍結対象の追加-の4本柱。首相は4日に会談を行ったイタリアのドラギ首相、5日のジョンソン英首相に追加制裁を説明。首相は会見で「日本の対露措置に対する高い評価が示された」と述べた。

また、首相は英国を含む今回のアジア、欧州諸国6カ国歴訪を「平和を守る訪問」と位置づけ、「各国との間で力による一方的な現状変更はいかなる場所でも許されないことを確認した」と成果を誇った。

首相は「民主主義の国家同士は戦争しない」と唱えた哲学者カントの言葉を、ある国の首脳から聞いたと説明した上で「ウクライナ侵略はこの言葉を逆説的に示している。権威主義的な体制の問題点が示された。普遍的な価値を共有する国々の協調が重要になってきている」と述べ、民主主義の普及による平和を目指す考えをにじませた。

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