囮(おとり)城 十二
香川光景、三浦に、
「――ことわる! 我が槍(やり)はお主と一騎打ちをするほど暇ではない。あの奴(やつ)ばらに矢と礫(つぶて)を!」
城主として一刻も早く、三浦勢を駆逐、一人でも多くの漁民を救おうと光景は己に課している。香川兵が三浦兵に矢と礫を浴びせる。
三浦の周りにいた陶(すえ)兵は次々射殺されるか、矢と石の雨を恐れて蹲(うずくま)るも、三浦だけは――左手の盾で全てをはね返し、恙(つつが)なかった。
囮(おとり)城 十二
香川光景、三浦に、
「――ことわる! 我が槍(やり)はお主と一騎打ちをするほど暇ではない。あの奴(やつ)ばらに矢と礫(つぶて)を!」
城主として一刻も早く、三浦勢を駆逐、一人でも多くの漁民を救おうと光景は己に課している。香川兵が三浦兵に矢と礫を浴びせる。
三浦の周りにいた陶(すえ)兵は次々射殺されるか、矢と石の雨を恐れて蹲(うずくま)るも、三浦だけは――左手の盾で全てをはね返し、恙(つつが)なかった。