北海道・知床沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没し、14人が死亡した事故で、第1管区海上保安本部(小樽)などは4日、9隻の船や航空機を使って、行方不明となっている12人の捜索を続けた。水中カメラで海中の船体の調査も試みた。4月28日に3人が見つかった後は、行方不明者の発見には至っていない。
事故発生後、天候や海の状況を見ながら地元の漁師らが続けてきた行方不明者の捜索協力は、5日が最後になる見通し。
漁師の深山和彦さん(66)は4日朝、斜里町ウトロの港で「一人でも多く捜し出してあげたいという気持ちはあるが、一方で仕事もある」とし「漁の行き帰りで海上に目を配り続けたい」と話した。
事故は4月23日に発生。同29日には救助要請があった海域の深さ約120メートルの海底で船体が見つかった。