立憲民主党の泉健太代表と小沢一郎衆院議員との間で「冷戦状態」が続いている。枝野幸男前代表の後任を選ぶ昨年11月の代表選で小沢氏は泉氏を支持したが、泉氏は執行部人事をめぐり小沢氏と距離を置き、党内で浮上していた小沢氏の選挙対策本部長代行就任を拒絶した。これに小沢氏を支持するグループは怒り心頭。夏の参院選を前に党一丸どころか、亀裂は深まるばかりとなっている。
参院選の前哨戦とされた参院石川選挙区補欠選挙(4月24日投開票)で、立民候補は自民党候補にトリプルスコアで敗北した。「保守王国」として知られる石川で立民候補が勝利するのは、そもそも至難の業ではあるが、トリプルスコアはいくらなんでも「負けすぎ」(立民関係者)といえる。
泉氏は翌25日の記者会見で「次につながる戦いになった。ベテランから新人まで一つの選挙に精力的に入っていくことそのものが党の結束にもなったと思うし、一体感にもつながった」と語っており、危機感は感じられない。「一体感」という言葉も空虚に響く。